原油価格上昇で資源国通貨はねらい目か?

ここへきてあれよあれよという間に原油価格が上昇しはじめています。理由はかなり明白で、サウジを代表とするOPECと、ロシアを代表とするOPEC非加盟国は、昨年11月に日量170万バレルの協調減産で合意し、現在はこれを来年3月まで延長していますが、この先もさらに継続が予想されます。

それもそのはずでサウジは今年から来年に向けて実施しようとしているサウジアラムコのIPOを成功させるためになんとしても1バレル80ドルレベルまで原油価格を引き上げたいからこうした動きをしているのは明確で、原油が大きな収益源となるロシアもそれに乗っているのは間違いない状況です。

サウジアラムコのIPOは今年はローカルな取引所いくつかで実施し本格的なIPOは2019年おそらく上場規模から言ってNYSE以外には選択肢はないものと思われますが、これが成功するまで原油価格は一転して高値を維持する可能性がでてきています。

 

世界最大級のサウジアラムコのIPO

サウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコが計画している5%の株式売り出しは、史上最大のIPOとなることは間違いなく、とにかくこれを成功させるためには原油価格を高値安定させることが必須となっていることから、この動きは当分続きそうな気配です。

このIPOを主導しているのが昨年副皇太子から皇太子に昇格したムハンマド・ビン・サルマンで、IPO反対派は悉く脇に追いやられていることから2019年までにIPOを実施することはほぼ確定的とみられています。

ただし、それでもまだこのIPOが成功すると決まったわけではないわけですから、ここから先も原油価格にはさまざまなことが起きそうで完全に安心していられるわけではないことだけは認識しておかなくてはなりません。

 

資源国通貨も好調が予想される

こうした原油価格の好調さは確実なトレンドになってでていますので、すっくなくともここ数か月はこの動きが継続しそうです。もちろん原油のCFDを購入するというのもありますが、為替でいえば資源国通貨が当分好調を保ちそうです。

豪ドルやカナダドル、ポンドなどがその対象として考えられますが、NAFTAの問題を巡ってカナダドルだけは微妙な情勢ですから豪ドル、ポンドを対象として売買を検討してみるのも面白くなりそうです。

昨年末から今年1月初旬まではクロス円のほうがドルストレートよりもより明確にトレンドがでて利益を獲得しやすい状況が続きましたが、足元ではドル安、円高が続いていますので、対ドル、対円どちらで取引するのが有利かはチャートを見ながら適宜選択していくことが必要になりそうです。

ドル円はいきなり円高方向に振れており、ここからどこまで下押しするのかもうひとつよくわかりませんが、豪ドル円やポンド円、あるいは豪ドルドル、ポンドドルであればはっきりしたトレンドがでたときについていくのはかなり有効な売買法になりそうです。

ただし、中東周辺はこのサルマン皇太子が実権を握り始めてからかなりきな臭い雰囲気になってきており、地政学リスクとしては北朝鮮よりも高い可能性もあることから状況が一変することにも備えておく必要があります。

トランプはIPOをなんとか米国で実現させるためにとかなり歩み寄る姿勢をとっていますが、サウジと米国が近しい関係になればなるほど気に食わない周辺国も多くなりますので、必ずしもそれが安定化の道につながるとは限らないこともまた認識しておく必要がありそうです。

ひとついいのは原油価格というのはトレンドがではじめるとかなり長期にそれが続くことで、これまでもそう簡単に反転してこなかったのは大きな救いとなりそうで、早い段階で相場に乗って最後まで付き合わずに適当に利益がとれたところで早めに降りるのが重要な戦略になりそうです。

 

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